猛暑も和らいできたところで、落ち着いて今年の夏の異常さを振り返る

今年、8月12日、高知県四万十市の江川崎観測点で、気象庁の観測史上、日本全国で最高記録となる41度を記録している。

我が家ではエアコンの冷媒ガスが漏れたことで、エアコンが効かなくなり、熱中症のような症状を患った。明らかに「アカン」と感じた。感覚的には、38度くらいの熱が出た時に近い。挙句、お盆近辺で不動産会社もエアコン業者もおやすみである。地獄だった。

都内に住んで約10年になるが、ここまで身の危険を感じる暑さは初めてだったように感じる。

なぜこんなに暑くなったのか

諸説あるが、ここでは人間のせいで起きる地球温暖化の話をしたい。
昔から言われているが故に、「ハイハイ」と流されたり、アメリカのお偉いさんは「そんなのは科学者の妄想だ、ほっといても地球は暑くなる」とか言ったりする。

そもそも地球温暖化とは何か。

地球に必要である温室効果ガス。主に温室効果ガスは、二酸化炭素、メタンやフロンのことを指すが、これがないと、地球は一気に氷点下19度まで下がると言われている。いわば地球のマフラーである。

この温室効果ガスが増えすぎるとどうなるか。マフラーが必要異常にぐるぐる巻きの状態なのだから、当然暑くなる。つまりこれが、地球温暖化である。

二酸化炭素の排出が急激に増え始めたのは、18世紀の産業革命以降のこと。以来、人間は石炭や石油などの化石燃料を燃やして、たくさんのエネルギーを得た。
そこから、二酸化炭素の排出は増える一方。特に、20世紀の100年間は、温暖化が急激に進んだと言われている。

生き物が死ぬ

気温の上昇で何が起こるのか。

まず、海の水温が1.5 度上昇でサンゴ7割が死滅すると言われている。サンゴを食料とし、サンゴと共存する魚も当然死滅する。

先日、沖縄県にある、サンゴと魚がたくさんいた海に5年ぶりに訪れた。
色とりどりのサンゴ、貝や魚にまた会えるとウキウキしながらシュノーケリングをした。
ところが、そこにあったのは灰色の岩と、真っ白なサンゴの死骸だった。

午後になれば、サンゴが泡をふくため海が泡でいっぱいになる現象がみられたが、それも全くみられなかった。
たった5年である。人間が美しく尊い生き物たちに何をしたのか、痛感した。

そして気温が4.5度上昇すると、アマゾン固有の植物種の69%が、ミオンボ林では両生類の90%、鳥類の86%、哺乳類の80%が局所的に絶滅する可能性があると言われている。

人間だけが生きる、灰色の世界、絵に描いたようなデストピアが、すぐそこまできているのである。

否定する政治家たち

先ほども触れたが、「科学者の妄想だ、ほっといても地球は暑くなる」と発言する頭の湧いた政治家が国内外に存在するのにも理由がある。

癒着だ。

こちらの表をご覧いただければ、お分かりいただけるであろうか。

明日からも高層マンションで、シャンパン片手にフォアグラを食べたいから、間違っても、「クルマは乗るな」「プラスチックは使うな」「再生可能エネルギーを使え」なんて言わないだろう。

私たちにできること

諦めるにはまだ早い。一人の力は小さいが、まだまだできることは残されている。

・知ること
まずはここから始めていく。何が原因でこうなっているのか。政治や金儲けに騙されないために、多くの資料に当たってほしい。

・捨てない
ビニール袋、プラスチック容器。極力もらわずに、もらったら再利用しよう。

・参加する
自然保護をしている団体に関わってみよう。子供達には、美しい自然や海を見せてあげよう。少しの募金でも、大切な一手になる。
WWFジャパン https://www.wwf.or.jp/

近頃、海洋プラスチックゴミ問題など、少しずつ環境保護への理解が深まっているように感じる。
関係ない、と知らないふりをせず、この美しい地球と共存する方法を探していきたい。