瞬間的に非道な想像をしてしまうのは異常なことではない。「侵入思考」について

あなたは普段、一般的な考えをもっているにも関わらず、例えば駅のホームで、
「目の前に並んでいる人を突き落としたら・・・」
などと不意に非人道的なことを考えてしまうようなことはあるだろうか?

実のところ、筆者はよくある。とてもここには書けないくらい凄惨である。

実は、そのような心の動きは全く正常なものであり、【人であることの一部】と言える。つまり正常な脳のはたらきなのである。

その思考を「侵入思考」と呼ぶ。どれほどひどい内容の想像が頭をよぎっても、すぐに忘れてしまうし、当然実行しないので、生活の質を損なうことはない。

筆者はこの思考が一般的なものであることを知るまで、自分のことをとんでもなく鬼畜な人間だと思っていた。どちらかといえば、この「自分のことを最悪な人間だと思う」ことの方が、心に悪い影響がある。

無理に考えないようにしようとすると、余計に「侵入思考」が消えずに苦しんだり、長引いたりすることがある。思考と行為の混同(TAF)が起き、強迫性障害を引き起こすこともある。その際は、適切な治療が必要な場合がある。

不意に考えてしまったら・・・

「侵入思考に囚われてしまうことを抑え込む」のではなく、「本来の思考へ移行する」ようなイメージを持つようにすることである。

また、実際に悪いことが起きた場合、「自分が悪いことを考えたせいだ」と考えてしまうこともあるが、その必要がないことを理解しておくと良い。

自分の責任を過大に感じていないだろうか

自分を必要以上に責めてしまうことは、必ず悪い影響を及ぼす。
「自分が自分である以上、失敗できない」と強く思っている人こそ、少し立ち止まってみてほしい。
一寸先は闇ではないし、考えていることに、答えがでなくたって構わない。
失敗をしたなら、明日から活かせば良いのである。